12日の紙面から

●雪下ろし事故なく/藤里町
 二ツ井消防署藤里分署主催の雪下ろし講習会は10日、藤里町の米田会館で開かれ、地域住民らが命綱に使うロープの結び方や、安全に配慮した屋根の雪下ろしの仕方を学び、本格的な降雪期に備えた。講習会は、特別豪雪地帯に指定されている同町において、屋根の雪下ろしでの事故防止を図り、住民の安全管理意識を高めようと毎年、実施地区を変えて開催しており、今年度で8回目。例年は1月中旬に開いていたが、雪下ろし本番を迎えた地域住民は講習会どころではなくなる事情もあり、27年度から降雪が本格化する前に前倒している。

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はしごの固定や上り下りの仕方を実演した雪下ろし講習会

●市長、4選出馬は現時点で「白紙」
 能代市の12月定例議会は11日、本会議を再開し5人が一般質問を行った。斉藤市長は、任期満了に伴う来年4月の市長選への出馬について「現時点で白紙の段階。後援会、支持者と相談し、結論に至った時点で態度を表明したい」と述べ、明言を避けた。東能代地区への仮称・イオン新能代ショッピングセンターの出店に伴い柳町のイオン能代店が「撤退する環境が整ったのでは」との指摘には、「イオン側の担当者から存続の意向を聞いている。市として撤退は想定していない」と話した。

●計画的なドラム缶撤去提案も
 能代市浅内の旧能代産業廃棄物処理センター第2処分場で今秋実施した廃油入りドラム缶の掘削撤去工事をめぐり、11日の県議会福祉環境委員会では、400本以上のドラム缶が掘り出されたことを踏まえ、委員から地域住民の安心と安全を確保するため掘削撤去の継続的な実施を求める意見があった。県当局は「今後の対応を検討していく」と、具体的な方針は示さなかった。

●二ツ森が「日本山岳遺産」に
 世界自然遺産・白神山地の二ツ森(1086㍍)が「日本山岳遺産」に認定された。登山専門誌を発行する「山と渓谷社」(東京)が基金を創設し、地元の活動が盛んで豊かな自然が残る山・山岳地域を認定しているもので、環境保全や次世代教育などといった年間の活動費が助成される。二ツ森は、能代市元町の秋田白神コミュニケーションセンター(後藤千春代表)が申請。オオバコ除去などの活動が評価され、県内では初めての認定となる。

●蔵人らが熱く秋田酒トーク
 日本酒を楽しむイベント「第2回秋田酒トークないと」が9日夜、能代市清助町の松風庵で行われ、県内外から日本酒愛好者ら約120人が参加した。全国で注目を集める県内5酒造会社の若手経営者グループ「NEXT5(ネクストファイブ)」の2人が新しい価値観で経営難の酒蔵を再建した話を聞いたり、県内酒蔵の日本酒を味わったりして「秋田の酒」の魅力と奥深さに触れた。

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県内外から愛飲家が参加した「秋田酒トークないと」(能代市清助町の松風庵で)

●鶴形小が文科大臣表彰
 文部科学省は、第11回「キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰」の受賞校などを公表した。能代市からは学校の部で地域と連携した体験活動に取り組む鶴形小が選ばれた。表彰式は来月11日に東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われる。

●ダンパ、軽やかにステップ
 クリスマスが近づくにつれ、各地でダンスパーティーが催される。愛好者たちは次々と流れる曲に合わせて軽やかにステップを踏み、色とりどりのドレスの裾を翻しながら、日常とはちょっと異なる華やかなひとときを楽しんでいる。二ツ井町商工会女性部(山谷多鶴子部長)は10日、能代市二ツ井公民館で第26回クリスマスチャリティーダンスパーティーを開催。市内外から愛好者約100人が集った。

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華やかな衣装に身を包んだ愛好者が集い、ダンスを楽しむ(能代市二ツ井公民館で)

●2団体が伝統の番楽力強く
 能代市番楽大競演会は10日、同市柳町の旧料亭金勇で開かれた。2階大広間で市内の番楽保存会2団体の子どもから大人までが稽古を重ねてきた伝統の舞を堂々と披露し、訪れた人たちを楽しませた。同市の富根報徳番楽保存会(米川貢会長)が自主企画として24年に金勇で公演。26年から冬場に稽古の成果を披露する機会のない各団体にも声を掛け、金勇の主催で毎年開催し、今年で4回目。今回は同保存会と鰄渕番楽保存会(松橋優悦会長)が出演した。

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能代市内の2団体が伝統の舞を披露した番楽大競演会(同市柳町の旧料亭金勇で)

 

13日の紙面から

●能代市で拉致問題考える集会
 北朝鮮による拉致問題を考える緊急集会が11日夜、能代市文化会館中ホールで開かれ、拉致被害者家族の増元照明さん(62)=東京都=が基調講演したほか、能代山本の「特定失踪者」の親族も参加してパネルディスカッションが行われた。参加者は、長年にわたって救出を求め続けてきた家族の痛切な思いに触れた。

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拉致被害者と特定失踪者の家族が思いを語ったパネルディスカッション

●市議会定数「2減」 3会派提案へ
 能代市議会議会運営委員会(小野立委員長)は12日、市庁舎で開かれ、希望、改革ネットワーク、議会改革を推進する諸派の会の3会派が、現行の22人の議員定数を20人に変更する条例改正案を、開会中の12月定例議会に共同提出する方針を示した。同市議会は現在、3会派が議席の過半数を占める状況にあり、来年4月の次期市議選は定数2減で行われる見通しとなった。

●八峰町長選、加藤氏きょう態度表明
 来年4月に行われる八峰町長選で去就が注目される現職の加藤和夫氏(74)=同町八森字岩館向台=は、きょう13日開会する12月定例議会本会議で自らの進退を表明するものとみられる。加藤氏は現在連続3期目。旧八森町長2を含めると能代山本の首長では通算任期は最多。

●干支の飾り扇子作り盛ん
 八峰町八森字中浜の創作木工芸「木肌のぬくもり社」(須藤奈津子代表)で、天然秋田杉を使った来年の干支(えと)「戌(いぬ)」の飾り扇子の製作が盛んに行われている。須藤代表(35)が新年に向けて一つひとつ手作業で作っている。価格は立て掛け台付きで5千円(税別)。常夜灯やコースターなど大小問わず要望に合わせた製品も手掛けている。問い合わせは同社(☎0185・77・2236)へ。

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来年の干支を題材にした飾り扇子の製作が進む

(八峰町八森の木肌のぬくもり社で)

●森のえき 4年ぶり冬季営業
 藤里町商工会は、同町藤琴の観光案内所兼物産販売所「森のえき」の営業を冬期間も継続する。冬の営業は4年ぶりで、週末も営業する食堂が少ない町内事情や、気軽に白神ラム肉料理が食べられるとして「食」目当ての来客も見込み、店を開けることを決めた。年末年始(30日〜1月4日)は休む。

●ジュンサイブローチ密かなブーム
 三種町で、ジュンサイをデザインしたブローチが密かなブームとなっている。ジュンサイを愛してやまない仙台市のデザイナー、中村渉さん(37)が樹脂粘土でリアルに仕上げて商品化。「町の特産をアピールしよう」と町職員や幹部、町民などが着用し、ジュンサイがかわいらしいアクセントとして胸元を飾る。

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三種町でじわりと人気を集めているジュンサイブローチ

●いぶりがっこ作りせっせと
 三種町鹿渡字泉沢家後の農業、豊田實さん(67)が、今冬もいぶりがっこ作りを行っている。集落から離れた山中の小屋で、火を絶やさずに大量の大根をいぶして漬け込む。手間のかかる作業だが、毎年楽しみに待っている固定客のため、丁寧に作業を進めている。

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800本もの大根がいぶされている豊田さんの小屋(三種町で)

●強風、時折ふぶく/能代山本
 能代山本は12日、強い冬型の気圧配置の影響で各地でふぶいた。最大瞬間風速は能代市能代地域で28・1㍍(午後1時10分)、八峰町で28・2㍍(午後3時4分)と強風が吹き荒れ、同市では民家などの屋根のトタンが剝がれる被害があった。けが人は報告されていない。

14日の紙面から

●八峰町の加藤町長が今期で引退
 八峰町長の加藤和夫氏(74)は13日、来春の次期町長選に出馬せず、3期目の今任期限りで引退する考えを明らかにした。この日開会した12月定例町議会本会議の行政報告で、加藤氏は「リーダーとしてこれ以上持続できる体力、気力、知力に確信が持てないことから、来年4月22日の任期満了をもって区切りを付けることを決意した」と述べた。今のところ町長選の立候補をめぐる動きはなく、現職の引退表明を受けて出馬への動きが本格化するものとみられる。

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今期限りで引退する意向を表明した八峰町長の加藤氏

●三種町 旧物産センター改修へ
 三種町の12月定例議会は13日開会し、会期を15日までの3日間と決めた後、三浦町長が行政報告と議案説明、通告7氏のうち4氏が一般質問を行って散会した。三浦町長はNPO法人ぷるるんへの事業支援・強化のため、森岳の旧山本観光物産センターを改修し、JGAPジュンサイなどの加工施設として年度内に整備する方針を示した。町は同センターを3月末で廃止し、物置とする方針だったが、実際は使っていなかった。一般質問では議員から「説明がちぐはぐだ」と疑問の声が

●JA白神「農業版職安」を開設
 JAあきた白神(佐藤謙悦組合長)は13日、能代市荷八田の能代営農センター内に「無料職業紹介所」を開設した。高齢化や農業者の減少などで労働力不足に悩む生産現場と農作業を支援できる求職者をつなぐ“農業版ハローワーク(職安)”で、「白神ねぎ」や「白神キャベツ」といった主要品目の生産力を維持拡大するのが狙い。県内15JAでは初めての取り組みとなり、生産現場の労働力不足解消に向けたモデル事例として期待されている。

●藤里町が減反廃止で対策検討
 藤里町の12月定例議会は13日、本会議を再開し、3氏が一般質問を行った。30年産米からの国の減反政策廃止に関して、町独自の「激変対策」を問われた佐々木町長は、「最終の段階にきているが、もう少し詰めがある」とし、米の直接支払交付金(10㌃当たり7500円)の廃止による減収分の補てんを検討していることを明らかにした。

●手帳・日記 新年へ買い替え
 日々の予定や一日の出来事をつづってきた手帳や日記のページも残りわずか。能代市内の書店や大型店では来年に向けた特設コーナーを設け、来店者に買い替えを呼び掛けている。同市畠町の書店では、来年に向けて早めに準備をという消費者のニーズに応え、10月中旬にコーナーを設けた。手帳は1~3年、日記は1~10年単位の商品を並べ、胸ポケットに収まるサイズからノート大まで約100種類を並べている。

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来年用の手帳や日記を品定めする人たち(能代市畠町で)

●待ったぞハタハタ、水揚げに沸く
 県漁協北部総括支所管内の季節(沿岸)ハタハタ漁は13日、八峰町の八森、岩館両漁港で約1・5㌧の水揚げがあった。岩館地区を中心に今年初のまとまった水揚げとなった。同支所は、きょう14日午前9時から八森漁港冷蔵庫施設でハタハタ直売所を開設する。同支所管内の季節漁は先月25日に解禁、今月4日には八森漁港で初漁があったものの、わずかな水揚げが続き、漁業関係者をやきもきさせてい

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岩館漁港の荷さばき所にハタハタを運び込む漁業者(八峰町で)

●桧山で住家火災、焼け跡から遺体
 13日午後3時ごろ、能代市桧山字桧山町の無職、男性(65)方から出火、木造一部2階建ての住家約172平方㍍を全焼し、焼け跡から女性の遺体が見つかった。能代署の調べで遺体は男性の母(87)と判明。同署によると、男性が自宅1階で火と煙が出ているのに気付き、110番通報した。能代消防署からタンク車など9台が出動し放水、同日午後5時20分に消し止めた。出火原因を調べている。

●能代工の男性教諭を体罰で懲戒処分
 能代工高(山田浩充校長)の50代男性教諭が11月に修学旅行で乗り継ぎのために立ち寄った東京・羽田空港で2年生の男子生徒3人に平手打ちをするなど体罰を加えた問題で、県教育委員会は13日、男性教諭を戒告の懲戒処分とした。処分は同日付。県教委高校教育課によると、男性教諭は11月18日午後7時ごろ、帰路途中の羽田空港搭乗待合ロビーで、弁当の配布時間を勘違いして遅れて来た生徒3人に腹を立て、1人に腕立て伏せ50回程度、もう1人にスクワット20回程度、残りの1人に対しては左頬を1回平手打ちした。

15日の紙面から

●ハタハタ直売所に活気/八峰町
 八峰町沿岸で季節ハタハタ漁が本格化したのを受け、県漁協北部総括支所のハタハタ直売所が14日、同町八森の八森漁港冷蔵庫施設にオープンした。午前9時の開店前から町内外の消費者が続々と訪れ、新鮮なハタハタをまとめ買いしていた。水揚げの状況によるが、直売は漁終了まで毎日開設する。

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ハタハタ直売所がオープン、町内外から消費者が押し寄せた(八森漁港で)

●いよいよ本隊接岸9.3㌧
 県漁協北部総括支所管内の季節(沿岸)ハタハタ漁は14日、八峰町の八森、岩館両漁港、能代市の能代港で計9・3㌧のまとまった水揚げがあり、本隊接岸をうかがわせた。同支所によると、この日の漁港別の水揚げは八森1674㌔、岩館7542㌔、能代114㌔の計9330㌔。前日の岩館漁港に続いて八森漁港でも接岸が本格化、漁港周辺では家族や親類など総出で刺し網からハタハタを外したり、トラックで荷さばき所に運び込む光景が見られ、漁港は活気を帯びてきた。

●新道の駅の営業時間妥当か
 能代市の12月定例議会は14日、総務企画、文教民生、産業建設の各常任委員会で付託議案を審査し、当局提出議案34件はいずれも可決・承認すべきと決めた。総務企画委では、来年度移転オープン予定の道の駅ふたついの運営について、午後6時までとしている開館時間などに対し議論があった。また議員対象のタブレット操作研修会の委託料5万円を削除し予備費に回す今年度一般会計補正予算案の修正案が委員から提出されたが、賛成少数で否決した。

●政府は地上イージス説明を
 三種町12月定例議会は14日、一般質問が行われた。弾道ミサイルの地上配備型迎撃システムの配備候補地に秋田市が含まれていることに見解を求められた三浦町長は、「政府は不安や疑問に真摯に向き合う必要があり、説明を求めていく」と答弁した。北朝鮮の弾道ミサイルに対する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、政府は秋田市の陸上自衛隊新屋演習場や山口県萩市の陸上自衛隊むつみ演習場を配備候補地として検討し、2023年度の運用開始を目指していると報道されている。

●介護保険料大幅アップへ
 能代市活力ある高齢化推進委員会(織田尚明委員長)は13日夜、同市上町の能代ふれあいプラザで開かれた。市側は策定中の第7期介護保険事業計画(30~32年度)における介護保険料について、介護保険事業費の伸びから現行の保険料(基準月額5775円)と比較し現段階で20%前後の引き上げが見込まれると説明した。

●心のふれあい相談員養成講座開始
 三種町の「心のふれあい相談員養成講座」13日、町保健センターで開講し、受講者が心の悩みを抱える人たちを支えようと、適切なコミュニケーションの取り方に理解を深めた。同講座は心の健康づくりや地域の自殺対策に関心を持つ町民を対象に、自殺予防事業の一環で19年から隔年で開催。今回は来年1月16日まで全4回の日程で受講者を募集したところ31人が申し込み、この日は20人余が出席した。

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心のふれあい相談員養成講座が開講

(三種町保健センターで)

●能代市の繁華街に防犯カメラ
 県警は、能代市内の繁華街を中心とした5カ所に防犯カメラを設置し、14日に運用を開始した。能代山本での設置は初めて。犯罪抑止につなげることが目的で、事件発生時には映像のデータを活用する。住民からはプライバシーの保護を懸念する声も聞かれるが、県警は「犯罪防止に効果が期待できる。プライバシーを守りながら、地域の安心・安全につなげたい」としている。

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県警が能代山本で初めて設置した街頭防犯カメラ(能代市柳町で)

●県内インフルエンザの流行期に
 県感染症情報センターが14日発表した県感染症発生情報(4~10日)によると、能代保健所管内の1定点医療機関当たりのインフルエンザは0・25人で前週の1人から減少した。ただ、全県では1定点当たりの報告者数が1・54人で、流行期の目安となる1人を超え、県は「本県はインフルエンザの流行期に入った」とし、予防のために手洗いやマスクなどの着用を呼び掛けている。


 

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