12日の紙面から

●冬越えのごみを一掃/能代市
 「きれいな道、美しい川はあなたの心」をスローガンに掲げた能代クリーンアップは10日早朝、能代市能代地域の9カ所を拠点に行われた。参加者はきれいな街並みを取り戻そうと、人海戦術でごみを丁寧に拾い集めた。

r10p01クリーンアップ1

早朝から人海戦術でごみを拾い集める参加者(能代市の米代川河口付近で)

●白神登山ガイドクラブ設立
 秋田・青森両県の白神山地を主なフィールドに活動するガイドら17人が10日、「白神登山ガイドクラブ」を立ち上げた。公益社団法人日本山岳ガイド協会(東京都新宿区)が認定する登山ガイドや自然ガイドの資格取得に向けた研修会を地元に誘致するためで、まずは全員合格を目指す。検定終了後、有資格者を正会員とする団体として正式に発足し、同協会に加盟する予定で、県内に拠点を置く同協会加盟団体は鳥海山登山ガイド協会(由利本荘市)に次いで2例目となる。

●時折雪、冬に逆戻り/能代山本
 能代山本地方は11日、上空に強い寒気が流れ込み、時折雪に見舞われる一日となった。街中では身をかがめながら歩く住民の姿が見られ、冬に逆戻りしたような光景が広がった。

b11p082

雪で市街地の歩道は白く染まった

(能代市柳町で)

●三宅副会長が和食の奥深さ語る
 能代調理師清庖会・日本料理研究会能代支部(藤田広治支部長)主催の講演会は10日、能代市柳町のプラザ都で開かれた。同研究会副会長の三宅健介さんが「和食文化(日本料理)が世界遺産に登録されて」と題して講演し、参加者は海外から注目を集める日本料理の価値に理解を深めた。同支部が毎年行っている四條公祭式典が70回の節目を迎えたことを記念して企画。会員や一般など約50人が聴講した。

●畑づくり楽しみに47人応募
 能代市市民菜園の抽選会が10日、市中央公民館で開かれ、野菜作りを心待ちにしていた愛好者らが抽選器で自分たちの今年の〝畑〟を決めた。同市は河戸川字下大須賀地内に60区画(1区画33平方㍍)の菜園を開放しており、利用者を募ったところ47人が応募した。

b10p02

ガラガラポン方式の抽選器を回して区画を決める利用者(能代市中央公民館で)

●シイタケ祭りにぎわう/三種町
 三種町芦崎字大谷地のはたけやま椎茸園(畠山勝巳代表)で9、10の両日、原木シイタケ祭りが開かれ、町内外の人が林内のほだ場に並ぶナラの原木(ほだ木)から伸びたシイタケの収穫を楽しんだ。もぎたてを焼いて食べるなど、菌床シイタケとは一味違う肉厚なシイタケを味わった。初めて収穫を体験した同町浜田の西村すみ子さん(67)は「原木シイタケは肉の厚み、香りともに最高。焼いても干しても天ぷらにしてもおいしい」と話していた。

r09p03

原木シイタケの収穫を楽しむ来場者

(三種町芦崎字大谷地で)

●学校給食のみそ汁にプラ片混入
 能代市北部共同調理場で8日に作られた学校給食のみそ汁の一部にプラスチック片が混入していたことが11日、分かった。市教育委員会・学校給食センターによると、配食された向能代小の1年生の一部と、朴瀬、竹生、常盤の全校児童が口にしたが、健康被害の報告はないという。食材を仕分けするためのプラスチック製カードを誤って野菜と一緒にスライサーに入れてしまったことが原因としている。

●インフルで学年・学級閉鎖3校
 インフルエンザの集団感染で能代山本の2中学校が学年閉鎖、1小学校が学級閉鎖の措置を講じた。能代市教育委員会によると、能代二中では11日、3年生4学級102人のうち、15人がインフルエンザ感染で欠席したため13日までの学年閉鎖を決めた。また、三種町教育委員会によると、山本中でも11日、2年生1学級36人のうち、14人がインフルエンザに罹患(りかん)し、13日まで学年閉鎖とした。一方、同市の渟南小では11日、2年生1学級27人中10人がインフルエンザなどの症状で欠席したため14日までの学級閉鎖の措置をった。

 

13日の紙面から

●高岩川に園児らサケの稚魚放流
 能代市二ツ井町の荷上場鮭の会(菊池満会長)は12日、きみまち子ども園(佐藤律子園長)の協力を得て、同町荷上場の高岩川にサケの稚魚約8千匹を放流した。園児たちは「大きくなって帰って来てね」「元気でね」と声を掛けながら、稚魚を川に放した。10年目を数える事業だが、来年は放流場所が圃場(ほじょう)整備工事にかかるため、今年で「一区切り」という。

f12p01

「元気でね」と高岩川にサケの稚魚を放流する園児たち(能代市二ツ井町荷上場で)

●大型風車 設置工事始まる
 能代市浅内地区の海岸林で11日、出力2300㌔㍗の巨大風車を据え付ける工事が始まった。国内最大級の超大型クレーン車を使って高さ119㍍の風車を組み立てている。1基当たりの出力規模は市内最大。1基ずつ順に設置し、9月上旬までに17基全てを完成させる予定。12月の運転開始を目指す。

z12p01

国内有数の超大型クレーンを使って大型風車を設置(能代市浅内で)

●桜前線 間もなく到着/能代山本
 3月の温暖な気候の影響で、桜前線が例年より早く北上している。民間の気象予報会社は、本県の開花時期を今月中頃と予報、能代山本でもつぼみが膨らんで開花間近のの桜も見られている。能代、二ツ井町、八峰町の3観光協会の「桜まつり」はいずれも16日からで、昨年より2日前倒しした。関係者からは「ゴールデンウイークには、見頃を過ぎてしまうのでは」という声も聞かれる。

i12p01

暖かな陽気でつぼみが膨らんだ桜の木(能代市風の松原陸上競技場近くで)

●西目屋二ツ井線の閉鎖解除延期
 藤里町の県道西目屋二ツ井線の冬期閉鎖区間で道路崩落などが複数箇所発生しているのが見つかり、復旧工事を進めるため、県山本地域振興局は今月22日としていた閉鎖解除を5月下旬まで1カ月余延期した。これに伴い、県道から分岐した町道黒石線に架かる黒石橋で町が計画していた補修工事への影響も懸念されている。町道は岳岱自然観察教育林へのアクセス道で、7月末まで全面通行止めにして補修工事を進める予定だったが、長引けば白神観光へのさらなるダメージは必至。地元のガイド関係者からは道路の早期復旧を求める声が聞かれている。

●JGAPじゅんさい生産者組合設立
 三種町のJGAPじゅんさい生産者組合が12日、発足した。品質を保証されたJGAPジュンサイのインターネット販売や首都圏の飲食店への営業を行うNPO法人に出荷し、生産者の収入増につなげることが目的。山本公民館で設立総会を開き、代表に信太博英さん(豊岡金田)を選出した。NPO法人は今月下旬に設立され、5月31日から買い取りを開始する予定。買い取り単価は加工業者の1・5倍程度に設定する。

●生活保護支給4世帯で加算漏れ
 県山本福祉事務所と能代市福祉事務所の生活保護費の支給業務で、重度障害者加算などの認定漏れがあったことが12日分かった。山本郡3世帯、能代市1世帯の計4世帯。認定漏れの期間が最も長かったのは山本郡内の1世帯で6年5カ月、支給不足額は約380万円に上る。両事務所は今後、加算漏れ分を支給する方針で「事務処理の内部点検とチェック体制を再確認し、再発防止を図る」としている。

●ヒヤリ八竜中の掲揚塔に落雷
 11日午後3時35分ごろ、三種町八竜中の掲揚塔に落雷が発生した。土台のコンクリートが粉々になって100㍍以上も飛散し、校舎の窓ガラス約10枚が割れるなどの被害が発生。当時、生徒は校舎の中におり、けが人はいなかった。同校は「生徒に被害がなかったのが不幸中の幸い」と胸をなで下ろしている。

d12p02

落雷で粉々になった掲揚塔の土台

●インフルエンザ再び流行期に
 能代山本の小中学校などでインフルエンザが再び流行している。小中学校では12日時点で1小学校、2中学校が学年、学級閉鎖の措置を講じており、新学期が始まったばかりの学校などでは警戒が続く。新学期の初めの時期は気温の変動が大きく、環境の変化などで体調も崩しやすいとし、県健康推進課は「うがい、手洗いの励行と早めの医療機関の受診を」と呼び掛けている。

14日の紙面から

●ミョウガ畑でわら敷き作業
 能代市のミョウガ畑で、地温を抑制するためのわら敷き作業が盛んに行われている。ミョウガ栽培のスタートを切る作業で、各農家は特産「白神みょうが」の順調な生育に願いを込めながら、作業に精を出している。ミョウガは冷涼な気候を好み、能代山本では戦後間もない時期に栽培が始まったとされる。JAあきた白神は「白神みょうが」の名称で全国に売り込んでおり、久喜沢や朴瀬、築法師地区を中心に産地が形成されている。27年度は151戸が約30㌶で栽培し、出荷量は83・2㌧だった。

m13p01ミョウガわら敷p1

豊作に願いを込めて、ミョウガ畑に稲わらを敷く栽培農家(能代市久喜沢で)

●記念行事で本因坊戦盛り上げ
 6月2、3日に能代市柳町の旧料亭金勇で開催される囲碁の第71期本因坊決定戦七番勝負第3局に向けた「本因坊戦能代市開催実行委員会」が13日、同所で開かれ、事業収支予算案などを承認、事業計画を確認した。記念事業では、対局前日の1日5日にアマチュア囲碁の本因坊戦能代市対局記念大会を開催。また1日は、囲碁有段者の落語家・桂歌助さんの独演会も企画し、2年ぶりの本因坊戦能代市開催を盛り上げる。

●鶴形牛の熟成肉提供し好評
 能代市柳町の飲食店「グリルバンブー・ステーキハウス」は県内では珍しい「熟成肉」を扱っている。総料理長の佐々木敏幸さん(47)=同市鳥小屋=は和食の料理法を応用した独自製法で能代名産「鶴形牛」を熟成肉に変えた。客に食物アレルギーがないか聞いたり、注文を記録して同じメニューは出さないなど「客本位の商売」を徹底的に追求し、県内外の常連を増やしている。

z05p02

客の前で熟成肉を鉄板焼きする佐々木総料理長(能代市柳町のグリルバンブーで)

●風の松原に新たに三つの木製遊具
 能代市の風の松原・いこいの広場に隣接するフィールドアスレチックに、ブランコ、吊(つ)り橋など新たに三つの木製遊具がお目見えした。老朽化した遊具の更新整備事業として市が行ったもので、事業費は既存遊具の解体撤去費を含めて540万円。同所への遊具設置は3年連続。市都市整備課によると、完成した遊具は「2連ブランコ」、長さ約10㍍の「丸太平均台」、ロープで吊り下げられた踏み丸太がゆらゆらと揺れる長さ約3・5㍍の「丸太吊橋」の3種類・3基。構造部分にいずれも杉材を使用した。昨年12月中旬に工事が始まり、先月18日までに完成。完成検査を経て同25日から市民に開放している。

v11p01p

風の松原・フィールドアスレチックに先月整備された新しい木製遊具

●日本翻訳大賞に能代市出身の金子さん
 優れた邦訳作品を表彰する第2回日本翻訳大賞の受賞作品が11日発表され、能代市出身の翻訳家・金子奈美さん(31)=東京都武蔵野市=が訳したキルメン・ウリベ著「ムシェ 小さな英雄の物語」(白水社)が大賞に輝いた。

●放課後児童クラブ新設/渟南小
 能代市渟南小に留守家庭児童会(放課後児童クラブ)・みなみっこくらぶが新設された。市内では8カ所目で、定員は計502人となった。放課後に子どもたちが安全に過ごせる居場所を求める保護者の声は多く、27年度の登録児童数は448人と5年間で90人増えた。市は29年度に向能代、第五、二ツ井の3学区で施設の建て替えや移転を計画。子育て支援課は「計画的に受け入れ態勢の充実に努めたい」としている。

●能代工高バスケ部へこまち1年分
 能代市とJAあきた白神は13日、能代工高バスケットボール部に地元産あきたこまち「JAあきた白神米」を贈呈した。全国制覇を目指す同部を支援しようと、寮生と下宿生の部員計33人に1年分の消費量として1人1俵(60㌔)ずつ贈るもので、同JAは「あきたこまちのように粘り強く戦って」と激励した。山田柊人主将(3年)は「頂いたお米をしっかり食べて、それを力にして能代市に恩返しできるように頑張りたい」と誓った。

e13p03

能代工高バスケ部に市とJA白神がコメを寄贈(能代工高で)

●桜前線、八森に〝到着〟
 能代山本地方で桜の開花が始まった。八峰町八森の御所の台ふれあいパークでは13日、膨らみを増したつぼみに混じって数輪の花が咲いているのが確認された。同所では16日から町観光協会のさくらまつりが開幕、春の行楽期が本格化する。

L13p01御所の台で桜咲く2

八峰町八森の御所の台ふれあいパークで桜が開花

 

15日の紙面から

●大栄大工が組子細工の建具を量産
 能代市扇田の建具メーカー大栄木工(能登一志社長)は、外資系高級ホテルフォーシーズンズホテル京都(京都市東山区)の天井格子や扉などを製造・出荷した。高度な技術を要するため生産量が限られる装飾技法「組子細工」を初めて建具に施し、自社で量産態勢を築くことに成功。同社は「細工は一人親方で作るイメージだったが、組織ならではの作り方を発見した」と手応えを感じている。2020年の東京五輪・パラリンピックで「和」の趣を好む訪日外国人が増えホテルの新築・増築が進む動きもあり、生産拡大に弾みがつきそうだ。

z14p01大栄木工が初の組子製作1

大栄木工が高級ホテルの建具用に初めて自社生産した組子細工。古都にふさわしい繊細な意匠が光る

●参院選秋田、松浦、藤木氏で絞る
 今夏の参院選秋田選挙区(改選数1)で選挙協力を模索している民進、社民、共産の野党3党と市民団体の安保法制廃止・立憲主義の回復を求める秋田ネット(あきた立憲ネット)の4者協議は14日、秋田市内で開かれた。統一候補の擁立について、すでに出馬を表明している民進党元職の松浦大悟氏(46)、共産党新人の藤本友里氏(36)から絞り込む方針を固め、今月中に取りまとめることを確認した。

●能代市植樹祭は5月13日に
 能代市国土緑化推進委員会(委員長・鈴木一真副市長)は14日、市中央公民館で開かれ、59回目となる市植樹祭の開催などを盛り込んだ今年度事業計画を決定した。植樹祭は5月13日に開き、会場は落合の能代球場近く。ツツジ40本を植える予定。

●藤里館活動協、事業計画決める
 白神山地世界遺産センター藤里館活動協議会(会長・佐々木和繁藤里町副町長)の総会は13日、藤里町藤琴の同館で開かれ、今年度事業計画などを決めた。自然観察会を全8回開くほか、新たに同館周辺をフィールドにした自然環境等学習会の開催やホームページの開設を盛り込んだ。

●旅行商戦、大型連休はどこへ
 今月下旬からのゴールデンウイークに向け、能代市内の旅行代理店で旅行商戦が展開されている。今年は日並びが良く、平日に休暇を取得すると最大10連休が可能だが、学校の部活動や農繁期を背景に、「動き出しは鈍い」と各代理店。旅行パンフレットを豊富にそろえてPRに力を入れている。

r14p02

GWに向け、旅行代理店はパンフレットをそろえてアピール

(能代市出戸本町で)

●白神山地「囲いわな」を2基設置
 東北森林管理局は今年度、世界自然遺産・白神山地への生息範囲拡大が懸念されるニホンジカの捕獲に向け、「囲いわな」を遺産地域周辺に初めて設置する。本県側では降雪期を迎える11月以降に1基設置する考えで、生態調査に役立てる。また、箱型のわなにはセンサーカメラを取り付け、わなに対する反応も調べる。

●心和む絵手紙、四季折々約600点
 能代市の絵手紙グループ・こもれび工房(柴田テツ子代表)の「ほのぼの絵手紙展」が同市大森山の能代エナジアムパークで開かれており、温かみあふれる作品が来場者の心を和ませている。同会は市内各施設で作品展を開催。同パークでは26年から展示を始め、今回は四季折々の絵手紙作品約600点を出品した。会期は23日まで。時間は午前9時30分~午後4時30分(最終日は午後1時30分まで)。18日は休館。入場無料。

b12p03こもれび工房絵手紙展

四季折々の絵手紙作品が並ぶ展示会

(能代エナジアムパークで)

●インフルエンザ多発で注意報継続
 県感染症情報センターが14日発表した県感染症発生情報(4~10日)によると、能代保健所管内の1定点医療機関当たりのインフルエンザの患者数は13・25人となり、前週より4・25人減少したが、注意報が継続して発令されている。三種町の金岡保育園が4日に3歳児(4~6日)、5日に2歳児(5~7日)を学年閉鎖したほか、二ツ井子ども園が休園(9~12日)の措置を取った。


4月のインデックスに戻る