21日の紙面から
●能代大火教訓に消防署が訓練 旧能代市街地北側の約4割が焼失した昭和24年の第1次大火、市街地南側の約2割を焼いた31年の第2次大火を教訓とし、能代消防署は20日、同市中川原地内で実設訓練を行った。住宅火災が発生し延焼する危険性が高いと想定して、火災防御や飛び火警戒といった各種活動を展開。大火の記憶を風化させることなく、有事の際の対応を確認した。

2度の大火を教訓として、能代消防署が訓練を実施(能代市中川原で)
●八竜風力発電立て替え工事へ 風力発電事業を手掛ける「エムウインズ八竜」(東京)は、三種町の釜谷浜海水浴場周辺で運営する「八竜風力発電所」の建て替え(リプレース)工事に3月着手する。風車の基数を現在の18基から7基に集約し大型化する。4月からは既存風車の解体・撤去が始まる。落雷した際に電流を地中に逃がすため、アースの役割を果たす既存の基礎杭(くい)は地中に残す。7年1月の営業運転を目指す。

来月建て替え工事が始まる三種町の「八竜風力発電所」
●能代市当初予算案きょう発表 能代市は、きょう21日に5年度の各会計当初予算案を発表する。一般会計は310億円を超える見通しで、過去最大規模だった4年度の当初予算(296億3千万円)をさらに上回りそうだ。能代工業団地の拡張や市営万町住宅の建て替えなど大型事業の予算計上が影響しているとみられる。
●敬老会は地区の「手挙げ制」に 能代市は、5年度から市主催の敬老会を廃止して地区主催へ移行するに当たり、見直しの概要を固めた。地区に開催を強制せず「手挙げ制」とし、開催する団体には報償費を支給する。出席予定者1人当たり上限2880円で、敬老会をすでに地区主催で開いている地区と同額。講師謝礼や敬老祝い品、弁当などの経費を対象とする。16日に開いた市活力ある高齢化推進委員会で報告し、市は開催する地区が増えることを期待するとともに主催団体をサポートする考えを示した。
●県内の特殊詐欺認知件数増加 県警が昨年1年間に認知した特殊詐欺の件数(暫定値)は66件で、前年より21件増えた。被害額は計1億331万円で2443万円増。インターネットの有料サイト未納料金名目の被害は約4500万円に上った。電子メールなどで虚偽の料金を督促する手口が多く、県警は「不審なメッセージが届いた場合などは直接連絡せず、最寄りの警察署へ相談してほしい」と注意を呼び掛けている。能代署管内では、架空料金請求で11万円をだまし取られる被害が1件あった。
●科技高生がだまこ鍋作りに挑戦 能代科学技術高(藤田博樹校長)で15日、生物資源科2年生が「だまこ鍋」作りに取り組んだ。地域食材を生かした郷土の味を次世代に伝えようと計画し、三種町の琴丘生活研究グループ(工藤英子会長)の協力を得た。生徒らは会員らに教わりながら丁寧に調理し、熱々の鍋に舌鼓を打った。

だまこ鍋作りに取り組む生徒たち
(能代科学技術高で)
●木の学校に通いトンコリ製作 英国出身で八郎潟町に住むALT(外国語指導助手)の男性が、能代市河戸川の木の学校でアイヌ民族の弦楽器・トンコリ(五弦琴)の製作に挑戦、約2カ月の作業の末、19日に完成させた。男性は「なかなかの出来栄え」と笑顔を見せながら、「優しい先生たちの下、安心して作ることができた」と施設のサポートに感謝している。

完成したトンコリを手に笑顔を見せる英国出身の男性
●県内新たに35人の感染確認 県と秋田市は20日、全県で新たに35人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。医療機関から保健所へ感染者個々の発生届が提出されたのは5人で、このうち能代管内は1人。新規クラスター(感染者集団)の公表はなし。県内の感染者は累計で19万7416人となった。新たな死亡者の報告はなかった。
22日の紙面から
●名前は「輝サーモン」に決定 八峰町の岩館漁港でトラウトサーモンの養殖事業を行っている「八水」(菊地陽一社長)は、サーモンの名前を「輝(かがやき)サーモン」に決定した。同町八森小の全校児童から名前を募り同社が選び、21日に同校でセレモニーを開いて名前をお披露目。アイデアが採用された𠮷田萌々羽さん(3年)は「漁師の人たちにたくさんのサーモンを育ててもらい、多くの人に食べてほしい」と話した。

菊地社長からサーモンの名前の採用決定通知書を受け取る𠮷田さん(右)
●能代市5年度当初予算案発表 能代市は21日、5年度当初予算案を発表した。一般会計は総額317億5800万円で、前年度当初比21億2800万円(7・2%)増加し、過去最大を2年連続で更新した。製材最大手・中国木材(広島県呉市)の進出に伴う能代工業団地の拡張や、市営万町住宅の建て替えなど大型事業が影響した。市税は洋上風力発電の固定資産税が新たに加わり、過去最多の75億7300万円を見込んでいる。各会計の当初予算案は28日開会の3月定例議会に提出される。
●山本中の土砂災害対策工事へ 三種町議会全員協議会が21日開かれ、町当局は、校地の一部に土砂災害警戒区域と、土砂災害特別警戒区域がある山本中で5年度に対策工事を実施する方針を示した。
●障害者5施設合同でマルシェ 能代山本地域で障害者の就労支援サービスなどを提供している5施設による合同販売会「のしろやまもと障がい者施設スマイルマルシェ」は21日、能代市柳町のイオン能代店の3階催事場で開かれた。各施設の利用者や職員が製品を販売したり、彼岸花づくりの実演を披露し、立ち寄った買い物客らが〝店舗〟を巡り各施設の活動に触れた。

障害者が製作した製品の販売や実演で市民らと交流したスマイルマルシェ(イオン能代店で)
●介護職への就労へ誓い新た 能代支援学校(佐藤玉緒校長)で21日、介護職への就労を目指す高等部生徒が受講している介護職員初任者研修の閉講式が行われた。生徒らは1年間の学びを振り返るとともに、恩師に感謝を伝え、これからも成長し続けることを誓った。
●プチバトー2周年で特別企画 三種町観光協会は運営するカフェ「じゅんさいスタンドpetit bateau(プチバトー)」が、きょう22日で開設2周年を迎えるのに合わせ、期間限定でスイーツセットを販売したり、オリジナルキャラクターのグッズを特別価格で売り込んでいる。
●洋上風車にタイムカプセル 能代、秋田両港の洋上風力発電所を管理する丸紅洋上風力開発(東京)は、能代市内の小学6年生を対象に、未来の自分に宛てた手紙などをタイムカプセルに入れて洋上風車のタワー内部で保管するユニークなプロジェクトを進めている。3月23日に行うタイムカプセルの記念イベントに先立ち、市内小学校で国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)や洋上風力などをテーマにした特別授業を行っている。同社によると、風車の内部にタイムカプセルを保管する取り組みは国内初という。

丸紅洋上風力開発の社員が講師を務める特別授業(能代市第四小で)
●全県で新たに155人の感染確認 県と秋田市は21日、能代保健所管内を含む全県で155人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。医療機関から感染者個々の発生届が提出されたのは39人で、能代管内は秋田市を含む9保健所管内で最多の12人。新規クラスター(感染者集団)は2件が公表され、いずれも能代管内で発生した。県内の感染者は累計19万7571人となった。また、感染者1人の死亡報告が公表され、県内の死者は581人となった。
23日の紙面から
●新入学準備、通学用自転車PR 新入学の準備期間を迎え、能代山本の自転車専門店や大型店などでは性能にこだわった通学用自転車を取りそろえて売り込みを図っている。各店では、通学をともにするお気に入りの1台を選ぼうと家族連れが足を運び、店員の説明を受けたり、自転車にまたがってみたりしながらじっくりと品定めをする光景が目立っている。

新入学に備え、通学用自転車を選ぶ様子が目立っている(自転車のおがで)
●テラタバイパス店に太陽光発電 ウクライナ情勢や円安による電気代の急騰を受け、売電目的でなく「自社消費」のため、太陽光発電設備を導入する企業が増えている。県内でスーパー5店舗を展開するテラタ(本社・能代市出戸本町、寺田雅彦社長)は、同市東大瀬の「テラタバイパス店」に太陽光発電システムを導入した。電気の使用量を減らして影響の軽減を図ろうと、広大な屋根全面にソーラーパネルを敷き詰めた。3月1日に稼働する。

テラタバイパス店が自社消費用に設置した太陽光パネル(テラタ提供、能代市東大瀬で)
●JA白神が農畜産物生産者大会 JAあきた白神(佐藤謙悦組合長)の今年度農畜産物生産者大会は21日、能代市柳町のプラザ都で開かれ、優良生産者を表彰したほか、来年度の農畜産物販売高60億33万8千円の達成などを盛り込んだ大会宣言を採択、期待に応える産地づくりへ一丸となって取り組むことを誓い合った。
●御所の台構想再考で契約を延長 八峰町は、八森字乙の水の「道の駅はちもり」の機能をハタハタ館などがある八森字御所の台に移し、一帯を整備する「御所の台エリア再構築構想」について、構想策定業務を委託している国際航業秋田営業所(秋田市)との契約期間を当初の今年3月24日から6月30日に延長した。構想を示した同社に対し、町が再考を求めたため。22日の町議会全員協議会で当局が明らかにした。
●長期療養者の就職支援協定締結 ハローワーク能代(藤原徹所長)と、能代市緑町のジェイコー秋田病院(大塚博徳院長)は21日、長期療養者就職支援事業実施協定を締結した。がんの治療など、長期にわたる療養中ながら働きたいと望む人を支援し、仕事と治療の両立を目指す仕組みで、能代山本の病院では2カ所目。同病院での出張相談は3月から毎月第2水曜日に行う。
●能代クリーンアップ4月16日に 能代クリーンアップ実行委員会(布川隆治会長)は22日、能代市中央公民館で開かれ、能代クリーンアップを4年ぶりに実施することを決定した。実施日は4月16日、時間は午前7時~8時10分に設定した。
●学生服のリユース事業活用して 中学校や高校への入学、進級、試験、卒業式など、身だしなみを整えたい機会が増える季節を迎え、能代市社会福祉協議会(鎌田耕次会長)は、新品の制服を買いそろえることが難しい子育て世帯を支援しようと、制服リユース事業の利用を呼び掛けている。昨年度は「お下がり」を受け取った子どもの約3割が2、3月の2カ月間に集中した。また、卒業したり、サイズが合わなくなり着なくなった制服の寄付も呼び掛けている。

寄付された制服。必要とする子育て世帯へ橋渡ししている(能代市社会福祉協議会で)
●間伐材使い「掛け杉くん」作り 能代市二ツ井町の梅内聚落(しゅうらく)=安井重雄区長=の講習会は20日、梅内地区の旧さんぽえむで開かれ、住民たちがキーホルダースタンドや洋服掛けとして利用できる、秋田杉の間伐材を有効活用した「掛け杉くん」の製作に挑戦した。参加者は間伐材の皮を剝いだ後で丁寧に表面を磨き、オリジナルの作品を作り上げる作業に没頭していた。

キーホルダースタンドなどとして利用できる「掛け杉くん」の製作に挑戦した住民たち
24日の紙面から
●天体観望、撮影に情熱注ぐ 能代市に天体の観望や写真撮影に情熱を燃やす人がいる。同市柳町の齊藤孝一さん(68)は、天体望遠鏡にCMOSカメラを取り付け、パソコンの画面に天体を映して眺める「電子観望」に主に取り組んでおり、短時間の露出で連続撮影した写真を数百枚重ねることで、非常に鮮明な星空を写し出す。星空だけでなく、日中の太陽の観察も楽しんでいる。

天体の観望や写真撮影に情熱を注ぐ齊藤さん
●昨年の住宅着工47戸減の222戸 県は、令和4年の新設住宅着工動向をまとめた。能代山本の着工戸数は222戸で、前年に比べ47戸(17・5%)減少した。貸家が2戸増の68戸でほぼ横ばいだったが、持ち家が45戸減の141戸にとどまり、地域全体の数を引き下げた。資材価格高騰に伴う住宅価格の上昇で「建て控え」が起きたとみられるほか、建築に携わる職人の減少も背景にあるようだ。
●風の松原の歴史と現状紹介 能代市柳町の旧料亭金勇で23日、特別企画「風の松原展」が始まった。昨年3月に設立20周年を迎えた市民団体「風の松原に守られる人々の会」(桜田隆雄会長)と同施設の共催。風の松原の歴史と現状、同会の活動内容を紹介するパネルや昭和中期の松原の様子を伝える写真などが、来場者の関心を集めている。3月5日まで。

風の松原の歩みなどを紹介する特別企画展が始まった(能代市柳町の旧料亭金勇で)
●ボランティアもポイントに 能代市は5年度から、市民が各種ボランティア活動を行った際に「健康チャレンジポイント」を取得できるようにする。住民の生活習慣の改善や健康イベントへの参加などと同様に、ボランティア活動でポイントをためて商品券などと交換できるようになる。市は、健康づくりやボランティアの啓発などにつながることを期待している。
●「メタバース万博」3月1日公開 県は、インターネット上に3次元でつくる仮想空間を利用した「あきた移住・交流メタバース万博」の一般公開を3月1日に開始する。本県の地形をかたどったメタバース空間に25市町村の移住支援や暮らしの情報を展示するスペースを設置。アクセスした利用者は、「分身」のアバターを操作し情報に触れられる。移住・定住促進課は「本県に関心がある人同士の交流の場にもなれば」としている。
●買い物客が山ウド見比べ一票 品評会で最優秀賞に選ばれた山ウドを消費者が当てる「Udo─1グランプリ2023」は18日、能代市中関の農産物直売施設・みょうが館で開かれた。JAあきた白神山うど部会(桜田和浩部会長)が消費拡大などを目的に昨年に続いて開催。多くの買い物客が色や形を見比べながら一票を投じた。
●松陽、夏の16強バッテリー指導 第95回記念選抜高校野球大会(3月18~31日・兵庫県西宮市の阪神甲子園球場)に初出場する能代松陽に23日、平成23年の夏の甲子園でベスト16の快進撃を見せた能代商のエース左腕だった保坂祐樹さん(29)=秋田市=、保坂さんとバッテリーを組んだ平川賢也さん(28)=能代市鰄渕=が訪れた。2人は熱心に後輩たちの指導に当たり、「甲子園の舞台を楽しんでほしい」とエールを送った。

平成23年の夏の甲子園で3回戦まで勝ち進んだ能代商でバッテリーを組んだ保坂さん(左)と平川さん(右)が指導
●県内新たに94人の感染確認 県と秋田市は23日、能代保健所管内を含む全県で94人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。医療機関から感染者個々の発生届が提出されたのは35人で、能代管内は7人。新規クラスター(感染者集団)は1件公表された。県の感染者は累計19万7788人となった。また、感染者1人の死亡報告が公表され、県内の死者は582人となった。
25日の紙面から
●能代松陽、選抜旗受け意気込む 第95回記念選抜高校野球大会(3月18〜31日・兵庫県西宮市の阪神甲子園球場)に出場する能代松陽への選抜旗授与式が24日、能代市緑町の同校第1アリーナで行われた。鮮やかなマゼンタカラーの選抜旗を受け取った大高有生主将(2年)は、初めて挑む春の「夢舞台」に向けて「東北地区の皆さんの期待に応えられるように、一戦必勝で頑張りたい」と力強く意気込んだ。

川村校長から選抜旗を受け取る大高主将(能代松陽高で)
●コミュニティーFM開局目指す 能代市のNPO法人「白神ねっと」(中村浩三理事長)は24日、コミュニティーFMの設立に向けた調査・研究成果報告会を同市柳町のプラザ都で開いた。過去に各団体が何度か構想したが頓挫した経緯も踏まえつつ、能代山本でのFM開局は十分可能だとし▽防災・災害時の情報発信と共有▽行政情報の発信▽地域住民のコミュニティーツール──を目的に7年度前半の開局を目指すとした。中村理事長は「コミュニティーFMは小さな公共放送。市や町など行政の協力は不可欠」と述べた。
●県、新型コロナ警戒レベル1に 県は24日、新型コロナウイルスの感染警戒レベル(1~4)を最も低い「1」(感染小康期)に引き下げた。基本的な感染防止対策や重症化リスクが低い人への自己検査などには引き続き協力を求める。マスク着用について佐竹知事は、国が3月13日から「個人の判断に委ねることを基本」とする方針を示していることを受け「本人の意思に反して外す、着けることを強要しないようお願いしたい」と述べた。
●県内の新たなコロナ感染者数33人 県と秋田市は24日、能代保健所管内を含む全県で33人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。秋田市発表は0人。医療機関から感染者個々の発生届が提出されたのは2人で、能代管内はいない。新規クラスター(感染者集団)の公表はなかった。県は23日公表分の感染者に1人追加修正し、県内の感染者は累計19万7822人となった。また、感染者1人の死亡報告が公表され、県内の死者は583人となった。
●消費者に伝統食の干し餅人気 寒さ厳しい時期に盛んに作られる伝統食「干し餅」が能代山本の農産物直売施設などで売られており、この時期ならではの味を求めて購入する消費者の姿が見られる。日によって特別価格で販売する直売施設もあり、まとめ買いも珍しくない。
●藤里一般会計当初予算案34億円 藤里町は24日、3月定例議会を3月1日に招集すると告示した。提出議案は49件。5年度一般会計当初予算案は総額34億2500万円で前年度当初比6億1500万円(15・2%)減。前年度当初比での減少は5年ぶり。義務教育学校整備事業が4年度で終了することから予算規模が縮小した。
●三種町スポーツ合宿徐々に回復 新型コロナウイルス感染症の影響で低迷していた三種町へのスポーツ合宿が今年度、徐々に回復してきた。町内の宿泊施設を利用する団体への宿泊助成は今年度、3月末までの見込みで63団体に増えた。体育館や宿泊施設などは感染対策を講じながらの運営が続くが、関係者は「三種町を選び、足を運んでくれる人たちを温かく出迎えたい」と話している。
●能代科技ごみステーション寄贈 能代科学技術高(藤田博樹校長)の建設科3年生が製作した木製ごみステーションの贈呈式が24日、同校で行われ、能代市の出戸第4自治会(小玉幸徳会長)に寄贈された。

能代科技高の生徒が製作したごみステーションを出戸第4自治会に寄贈
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