能代港大森地区「基地港湾」の活用不透明 三菱商事の事業性再評価で

 国が洋上風力発電の「基地港湾」として整備した能代港大森地区の活用が不透明となっている。最初の利用者となる三菱商事は事業性の再評価を実施しており、計画をゼロから見直す方針を示しているためだ。八峰町・能代市沖の発電事業者は風車本体の施工を北海道室蘭港で行う計画で、主要工事では能代港を活用しない。国、県で145億円の巨費を投じて整備した基地港湾の行方が問われている。22日に同市文化会館で基地港湾の完成式典が行われ、国や県、市の代表は、関連企業の誘致や地元企業の参入促進で地域経済の活性化に大きく貢献すると期待の声を寄せた。洋上風力の導入拡大に向けた重要な一歩となるが、式場に三菱商事関係者の姿はなかった。

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