春花の風景 2025能代山本⑤

御所の台の桜(八峰町) 旅人らを歓迎

桜色に染まる御所の台ふれあいパークに沿うように走るリゾートしらかみ「青池」編成(八峰町八森で)
桜色に染まる御所の台ふれあいパークに沿うように走るリゾートしらかみ「青池」編成(八峰町八森で)

 桜色に染まる丘の麓に沿うように線路が走る。午前11時50分、秋田行きの青色の車体が駅のホームへと滑り込む。桜と列車にレンズを向ける人、車窓から眺めたばかりの春景色に歓迎される人、北側から丘を歩き樹間を散策しながら花を愛(め)でたり、広場でくつろいだり、爛漫(らんまん)に咲く桜を写真に収めたり、花の楽しみ方はいろいろだ。
 八峰町八森の御所の台ふれあいパークは丘陵地にあり、広々とした芝生広場が開放感たっぷりの行楽地。ソメイヨシノなど約800本が植栽され、観桜シーズンになると県内外はもとより海外からも花見客が訪れる。丘を登れば、広場、桜花、日本海を一望するダイナミックな景色を独り占めできる。
 JR五能線のあきた白神駅と〝直結〟しており、列車を降りた行楽客を春景色が歓迎。国道101号をまたいでハタハタ館と駅を結ぶ連絡道は格好の花見ポイントで、駅へ、同パークへと向かう人からは感嘆の声が上がり、外国語も交じる。
 そして、連絡道は春景色と列車の撮影に持ってこいのポジションでもある。青空が広がった24日、車窓から満開の桜を眺める乗客の姿を思い浮かべながら、秋田へ向かうリゾートしらかみ「青池」編成へ、レンズを向けた。

(渡部 祐木子)

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