春花の風景 2025能代山本⑧

風の松原の桜(能代市) 白い花に存在感

白くかれんな花を咲かせているカスミザクラ(能代市の風の松原で)
白くかれんな花を咲かせているカスミザクラ(能代市の風の松原で)

 能代市の風の松原で、カスミザクラが見頃を迎えている。白くかれんな花は、青々とした松原の中でひときわ目を引き、散策に訪れた市民の目を楽しませている。
 カスミザクラは本州などに広く分布しており、能代山本でも見られる。ソメイヨシノの後に見頃を迎えることが多い。花びらは白く、ピンク色が華やかなソメイヨシノとは一味違った趣を感じさせる。
 国内最大級の海岸砂防林で、散策コースなどが整備されて市民の憩いの場となっている風の松原にも点在している。大森稲荷神社入り口の鳥居付近には特に枝ぶりが立派な木があり、松が立ち並ぶ中で、白い花がひときわ目を引く。
 先月28日は、午前中に雲間から青空ものぞき、松原内に設置されたマレットゴルフコースを訪れてプレーを楽しむ愛好者グループや、周辺を散策する市民も多かった。
 松原を散策中にカスミザクラを目にした人からは「白い花がかわいらしくて、とてもすてき」という声も聞かれた。
 能代市役所さくら庭や能代公園など、能代山本の主な観桜スポットの多くでは、春の花の〝主役〟であるソメイヨシノの見頃は過ぎたが、一味違った風情のあるカスミザクラが「桜のリレー」を引き継いでいる。

(川尻 昭吾)

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