春花の風景 ２０２５能代山本⑬

キャンプ場の八重桜（八峰町） 濃いピンク鮮やか

　幾重にも重なる花びらが優美な八重桜が、能代山本地域で見頃を迎えた。八峰町八森の御所の台オートキャンプ場に植栽された約40本も満開となり、晩春を彩る濃いピンク色の花と、見晴らす海や若緑の里山との共演もキャンパーらの目を楽しませている。
　同オートキャンプ場は平成９年７月にリニューアルオープン。オートキャンプ用の個別サイト32区画（キャンピングカー用を含む）とフリーサイト（30張）がある。八重桜は個別サイトに１本ずつと、センターハウス周辺などにも植栽され、現在は40本近くが幹の太い立派な樹木に成長した。
　今月に入って咲き始めた八重桜は、ゴールデンウイーク後半にはあでやかな花を咲かせて利用客を歓迎。今年は天候不良の影響でキャンセルが相次いだものの、４月26日～５月５日の10日間で約３３０人が利用し、県内各地はもとより、北海道や東北各県、東京都や埼玉県など関東地方、遠くは岡山県からもキャンパーや家族連れらが来町した。にぎわいが一段落した現在も、枝もたわわに咲く濃いピンク色の花がキャンプ場を一層鮮やかに彩っている。
　有料施設だが、八重桜観賞のみの入場も受け入れている。希望者は管理棟にひと声かけてから入場すること。

（渡部　祐木子）