春花の風景 2025能代山本⑭

民家のシバザクラ(八峰町) 色とりどり

色とりどりのシバザクラがじゅうたんのように庭を彩る(八峰町八森本館で)
色とりどりのシバザクラがじゅうたんのように庭を彩る(八峰町八森本館で)

 能代山本の民家の庭や畑などで、シバザクラが咲き誇っている。ピンクや白の花が陽光を受けて鮮やかさを増し、見る人に足元から春を感じさせている。
 シバザクラはハナシノブ科の多年草。芝のように茎が広がり、春に開花すると一面が色鮮やかな花のじゅうたんのようにも見える。能代山本でも各地の民家の庭や畑などに植栽されている。
 八峰町八森本館の丸山征輝さん(86)方の庭でも、白やピンク、紫など色とりどりの花が敷地の一角を覆うように咲き、見頃を迎えている。5年ほど前、近所の住民から分けてもらった株などを植えて少しずつ増やしていったという。
 横浜市で長く暮らした丸山さんは、仕事を定年退職後の平成27年に妻(故人)の実家に移住。本館地区での暮らしは10年ほどになる。庭には、シバザクラのほかにスイセンやツツジなども植栽され、春には〝花のリレー〟が楽しめる。
 シバザクラは先月末から開花し、今月中旬まで見頃が続きそうだという。丸山さんは「花が好きだった妻が大切にしていた庭。除草などの手入れは大変だが、日々に張り合いを与えてくれる。シバザクラはこれからも株を増やしていきたい」と話した。

(川尻 昭吾)

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